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【交通税と県議会の攻防・第39回】矛盾だらけ!夢のビジョンと現実の乖離が露呈した日


【交通税と県議会の攻防・第39回】夢のビジョンと現実の乖離が露呈した日

今回のポイント

令和8年1月の常任委員会で、交通計画の議論はこれまでで最も本質的な矛盾に直面しました。ビジョンで描かれた空飛ぶクルマ、自動運転、湖上交通、MaaSといった「夢の社会」が、計画では一切姿を消し、中身はバス運賃支援と二次交通の維持に縮小していたのです。

 

田中松太郎委員(チームしが)は「計画になった瞬間、空飛ぶクルマも自動運転もMaaSも書かれていない。結局、既存交通を維持するための計画になっている」と指摘。さらに知事との政策協議会で「MaaSは今さら行政が税金を使ってやることではない」と知事自身がビジョンを否定したことを明かし、「理論が破綻している。交通税だけはグリップされているが、それ以外は全くばらばら」と断じました。

 

森重重則委員は「最初はJR線を含めて増便すると言っていたのに、無理なのでバスにした、それも難しいので二次交通だけになった。どんどん小さい話になっていて、コミバスなら国の補助金でできる話ではないか。本当に税金を投入する必要性があるのか」と、計画の縮小と交通税の必要性の矛盾を突きました。

 

奥村芳正委員(自民党)は市長会での実態を報告。「首長は、県がそれだけの予算を配分してくれるなら幾らでもいただく、市町で好きに使えるお金なら取り組むとおっしゃっていた。根本的な事業を把握されていない」と、市町との認識の乖離を改めて指摘しました。



交通税関連質疑のまとめ

文スポ・土木・警察常任委員会(1月29日)


田中松太郎委員(チームしが)は、ビジョンと計画の乖離を追及しました。「ビジョン策定時の動画では空飛ぶクルマ、自動運転、湖上交通など夢のような社会が描かれ、そのために支えていこうと進んできた。しかし計画では新たなモビリティが全く書かれていない。既存交通を維持するための計画になっている」と指摘。県側が「今後5年間で着手するものを記載した」と答えると、「5年間取り組まないということ。2040年までの期限がある中で、この5年間何もしなくて実現できるのか」と退けました。

 

さらに、知事との政策協議会で「完全に意見が対立した」ことを明かしました。「知事はMaaSは今さら行政が税金を使ってすることではない、民間にお願いすればいいとおっしゃった。それはビジョンそのものを知事が否定していること。広域的にやるなら交通税も県単独で取り組む必要はない。理論が破綻している」と述べ、「交通税はグリップされているが、それ以外は全くばらばら。進め方に無理がある」と結びました。

 

また、MaaSの基盤を民間主導で構築されると、県民の移動データが全て民間企業に握られ、「そのデータを取るために多額の税金が流れる」リスクを指摘。「今なら間に合う。官民連携でシステム構築を計画に盛り込むべき」と提言しました。

 

奥村芳正委員(自民党)は、市長会での温度差を報告。「首長は、県がそれだけの予算を配分してくれるなら幾らでもいただくとおっしゃっていた。根本的な事業を把握されていない」と述べ、「持ち帰ってこうなりました、改善しましたという報告があまりにも少ない。どこが主導権を持って対処しているのか疑問」と追及。「知事のエゴにならないように、議会に対して説明責任を果たしてもらいたい。知事と副知事に必ず伝えていただきたい」と強く求めました。

 

森重重則委員は、計画の縮小過程を整理。「最初はJR線を含めて全部増便すると言っていたのに、無理なのでバスにした、それも難しいので二次交通だけになった。コミバスなら国の補助金でできる話。本当に税金を投入する必要性があるのか。本末転倒」と指摘。また、特別委員会と常任委員会で資料のページ数が異なること、概要版と本編の記載の違いなどを挙げ、「誤解、誤認、不信感になっていく。進め方は誠実にすべき」と求めました。

柴田栄一委員(滋賀維新の会)は「第7章が入っている時点で税ありきの計画にしか見えない。そもそも税がないとできない計画は問題。今ある予算の中で考えるべき」「フォーラムでは公共交通が必要ですか、必要でないですかしか聞いていない。具体的にどれくらい課税されるのか、どういう交通を目指すのか、全部出して県民に問うてほしい」と述べました。

清水鉄次委員は維持費だけで22.2億円増という数字に「琵琶湖森林づくり県民税は年間800円で6億円程度。とんでもなく大きな金額。説明が全く足りない」と懸念を示しました。


桐田真人副委員長(自民党)は「需要と供給のバランスを見定めるべき。誰も乗っていないバスに負担していくことになるのでは。新しい取組より今の交通体系の改編が重要。この計画で利便性が高まるとは到底思えない」と意見を述べました。


中沢啓子委員(チームしが)は計画の必要性は認めつつ「税だけを特出しせず他の方法も考えるべき。デジタル基盤の構築を計画に書き込んでほしい」と提言しました。

村上税政課長は「原案に向けては、税導入後の見直し時期の記載は落としたい」「概要版と本編で意図的にずらしたものではない」と説明しましたが、委員からの不信感は払拭されませんでした。



感想

田中松太郎委員が明かした「知事がMaaSを否定した」事実は決定的です。ビジョンで夢を語り、その実現のために交通税が必要だと訴えながら、知事自身がビジョンの一部を「行政がやることではない」と否定する。交通税だけが一貫して推進され、計画の中身は鉄道からバスへ、バスから二次交通へと縮小していく。この構図こそ、交通税が「計画のための財源」ではなく「財源のための計画」であることの証拠です。


私はこれまで県職員に対して「上司である知事に命令されて仕方なく頑張るしかないんだろう。」と思っていましたが、さすがにそういう気も失せました。



署名にご協力ください

交通税の導入に反対する署名活動を行っています。県民の声を届けるため、ぜひご協力をお願いいたします。

滋賀県減税会

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