top of page

【交通税と県議会の攻防・第27回】ファシリの資質を疑う/ワークショップの不公正性 | 令和6年6月定例会

今回のポイント



令和6年9月定例会議で、田中誠議員(滋賀維新の会)がワークショップの運営について一問一答形式で徹底的な追及を行いました。自らオブザーバーとして2会場に参加した経験を踏まえた質疑は極めて具体的で、県側も苦しい答弁を強いられる場面が相次ぎました。


田中議員が指摘した問題は多岐にわたります。ファシリテーターの資質に疑問がある(同感です)、交通事業者が苦境を訴えた直後に財源のテーマに移る「恣意的な」進行構成、事業者と一般参加者が同席することによる意見の偏り、6地域合計わずか95名という参加者の少なさ、そして駅から20分歩かなければ着かない会場選定。いずれも実際に現場を見たからこその指摘です。


知事は「やり直す考えはない」としつつも、「もうちょっとこういうやり方をやればよかったなということもあった」と課題を認めました。そして田中議員が最後に「県民から交通税はなしでいいという声が大きく出たら、導入しないこともあり得るか」と確認したのに対し、知事は「交通税を導入しますとは申し上げていない。議会が最終お決めいただくこと」と答えています。


 


交通税関連質疑のまとめ

9月定例会議・本会議(9月27日)


田中誠議員(滋賀維新の会)は、交通ビジョンとワークショップについて一問一答で10問以上の質疑を展開しました。


まず、ビジョンの「誰もが、行きたいときに、行きたいところに移動ができる」という目標について「漫画やアニメの世界でない限り2040年代までに実現は不可能。持続可能という言葉と矛盾する」と指摘。知事は「理想の姿。自動運転や空飛ぶクルマも視野に入れている」と答弁しましたが、田中議員は「どこでもドアがないと難しい」と重ねて疑問を呈しました。

 

次に、ビジョン策定の基礎となったアンケートについて、県民トークで県職員が口頭で進める方式では「バイアスがかかりやすい」と批判。許容額の選択肢が月額100円から始まり「払いたくない人の意見を故意に封殺している」と述べ、「偏ったアンケートを基にしたビジョンは県民感覚とずれが生じる。アンケートを取り直してビジョンを再策定すべき」と求めました。知事は「つくり直す考えはないが、必要があれば柔軟に見直す」と応じました。

ワークショップの会場選定については、駅から20分歩く会場があったことを問題視。県側は「タクシー運賃を支払うなど配慮した」と説明しましたが、公共交通を議論する場に公共交通で行けないという皮肉な状況が浮き彫りになりました。

 

6地域合計95名という参加者数についても「少な過ぎる。公共交通に興味がある方に偏っている可能性がある」と指摘。知事は「効果的な手法」としつつ「資料や議論概要をウェブで公開し、参加者以外からも広く意見を受け付ける」と答えました。

 

ファシリテーターについては、代表1名が残り2名を連れてきたという選定経緯を問題視。さらに、ある会場でボイスレコーダーすら回していなかったファシリテーターがいたことを明らかにし、「議事録として残さなければ次回の議論を公平公正に進行できない」と追及しました。知事は「よくやっていただいた」としつつ「一言一句録音すると自由な発言がしにくくなる面もある」と述べました。

 

最も鋭い指摘は、ワークショップの進行構成についてです。中間で交通事業者が人材不足や経営難を「切々と」語った直後に、財源(交通税を含む)のテーマに移る構成について「参加者の感情を恣意的に誘導している」と批判。「実際に、同情心で考え方が変わったという方がいた」と現場で目撃した事実を示しました。土木交通部長は「恣意的な意図はない」と否定しましたが、田中議員は「疑いの目が向けられるようなワークショップではいけない」と釘を刺しました。

 

さらに、交通事業者と一般参加者が同じテーブルに同席する形式についても「事業者に気を遣った発言になる可能性がある。別席で待機させるべき」と提案。県側は「様々な立場の方が参加することで議論が深まる」としつつ「御意見を参考にする」と応じました。

 

最後に「県民からワークショップやビジョンは交通税導入のためのパフォーマンスにすぎないと言われる」と伝え、「交通税はなしでいいという声が出たら、導入しないこともあり得るのか」と確認。知事は「交通税を導入しますとは申し上げていない。議会が最終お決めいただくこと」と答弁しました。



 


感想


田中議員の質疑は、実際にワークショップに参加した者だからこそできる、極めて具体的で説得力のあるものでした。素晴らしい質疑です。


特に重要なのは、交通事業者の苦境を語らせた直後に財源のテーマに移るという進行構成の問題です。これは、感情に訴えかけて増税への抵抗感を下げる手法そのものです。県側は「恣意的な意図はない」と否定しましたが、意図がなくても結果として誘導になっているのであれば、それは設計の問題です。ファシリテーターがボイスレコーダーすら回していなかったという事実と合わせて考えると、ワークショップの質の管理自体に深刻な問題があります。


95名の参加者の意見が、140万県民の「合意」として扱われかねない。この危うさを田中議員は的確に指摘しました。知事は「やり直す考えはない」と言いましたが、「交通税導入のパフォーマンスだと言われる」という県民の声を、県は真正面から受け止めるべきです。公平公正な議論の場をつくれないのであれば、そこから導かれる結論もまた公平公正とは言えません。

 


署名にご協力ください

交通税の導入に反対する署名活動を行っています。県民の声を届けるため、ぜひご協力をお願いいたします。

滋賀県減税会

コメント


この投稿へのコメントは利用できなくなりました。詳細はサイト所有者にお問い合わせください。
bottom of page