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滋賀県減税会が交通税廃案を求める理由

改めてすっきりとまとめなおしてみました。

交通税廃案

  • 交通税導入の背景と目的

    • 滋賀県が全国で初めて導入を検討している新しい税金である 。

    • バスや地域の鉄道などの公共交通維持費用を賄うために検討されている 。

    • 当初の目的は近江鉄道の赤字補填だったが、現在は県全体の公共交通を対象とする「滋賀地域交通ビジョン」として計画されている 。

    • 「SHIGA SMART ACCESS 2040s」という2040年を見据えた計画であり、「車社会の滋賀でも車に乗らない選択ができるくらい交通を便利にする」ことを目指している 。

    • 高齢者や学生など車を運転できない人が、滋賀のどこに住んでいても行きたい時に行きたい場所にスムーズに行けるようにすることを目指している 。


  • 交通税の財源と費用

    • 令和5年12月時点では年間127億円と発表されていた予算が、最新では年間148億円に増加 。

    • 滋賀県民1人あたり年間10,000円強の負担となる計算だが、国の交付金や法人税なども追加される場合はこの金額がそのまま交通税になるわけではない 。

    • 近江鉄道の維持費は当初年間7〜8億円程度と試算されていたが、10年で158億円に増加しており、交通ビジョンの予算も膨れ上がる可能性がある 。


  • 滋賀県の「参加型税制」への懸念

  • 滋賀県が「参加型税制」を謳い、県民との対話の場を設けている 。

  • しかし、「県民トークと県民フォーラム」の事業計画書に「不採算な地域交通存続の必要性を明確にする」「県民などの理解と共感の醸成を図る」と記載されており、結論ありきの進行である 。

  • 過去の県民アンケートが「公共交通の維持に必要な費用を一部負担していいと思いますか?」といった誘導的な設問を含んでおり、追加負担を容認する回答が77%という結果になった。また朝日新聞もこのアンケートを「アンフェア」と報じた 。

  • 県民トークや県民フォーラムにおいて、公共交通推進派のパネリストのみが呼ばれたり、交通拡充の「明るい未来」のみが提示されたりするなど、中立性に欠ける進行が行われた 。

  • パブリックコメントで、賛成意見が多く、反対意見が少ないように見せかけるため、賛成意見を分割して多く見せ、反対意見を集約して少なく見せる操作が行われていた 。

  • 交通ワークショップのシナリオが誘導的であり、シナリオC(市場原理に委ねる暮らし)が「公共交通なし」と表記されるなど、ネガティブな表現で県民に影響を与えようとしていた 。

  • 高島市が「誰もが、行きたいときに、行きたいところに移動できる」という交通ビジョンの目標は「理想が高すぎる」と回答したにもかかわらず、県が目標を変更しなかった 。

  • 滋賀県の過去の大型事業(栗東新幹線新駅、滋賀県造林公社など)において、多額の無駄遣いや借金が生じており、県の経営戦略能力に疑問がある 。



    滋賀県減税会が交通税廃案を求める理由


    • 理由1: 既存財源で対応すべき 

      • 税金は既に高すぎるため、予算の付け替えや歳出削減によって既存の財源で対応すべきである

      • 公共交通への公金投入自体は否定しないが、交通税をわざわざ作る必要性があるのか疑問である

      • 現役世代が税金で疲弊するような状況では、弱者が増え、本当に救われるべき人が救われなくなる可能性がある


    • 理由2: 滋賀の財政情報が十分に開示されていない 

      • 増税が必要か県民が判断できるレベルの情報公開がされていない。

      • 事業内容、経費、効果など、無駄遣いがあるか、予算の付け替えができるか判断できる情報が不足している

      • 現役市長や元市長、議員の中には「県には交通税を導入しなければいけないほどお金がないわけではない」と考える人もいるが、一般県民にはその判断が難しい

      • それなのに県民に追加負担の容認をするかどうか問うのはどう考えてもおかしい

      • この視点については絶対に交通税を導入したいと思っている議員さんですら同意してくれた


    • 理由3: 交通ビジョンが成功するか疑問 

      • 「誰もが行きたい時に行きたい場所へ移動できる」「車を手放せる選択肢が持てる」という目標は非現実的であり、実現すれば多額の税金がすぐに不足する可能性がある

      • 人口減少が進む中で、過度な公共交通の拡充は持続可能ではない

      • 将来的にはライドシェアの解禁なども見据え、交通計画は「生活に最低限必要な移動が可能であること」をベースラインとすべきである

      • 県全体で画一的な交通計画を立てるのではなく、地域の実情に合わせた個別の施策と財源を検討すべきである


誤解されがちだが、便利にすること、交通弱者を救うことに関しては良いことだと思う。ただ、「既に重税国家」「交通の便利を実現するとして交通税が本当に必要なのか」「交通ビジョンは適度な目標設定へ変更するべき」という視点での反対。


逆に、賛成派は、「交通を便利にすべき」「うちの地域の交通に公金をもっと回してほしい」、だから交通税は必要とお考えの方が多い。でも、「そのために増税・新税が絶対に必要なのか」「増税による辛さ」という視点をすっ飛ばしている。


「法人税なら全ての経費を差し引いた後の利益に対してなんだから痛みがない」と思うのも大きな誤解。交通税が導入されたポートランドでは、法人がその負担に苦しみ、2020年、追加の交通税の導入議論の際に反対運動を法人が展開、廃案になった。


例えば月額数百円数千円の負担で便利になるならそれでいいんじゃないかと言う人もいると思うが、でもそうやってそんなに高額でない一つ一つの増税が積み重なって、46%という、高い国民税負担率になってしまった。


既存財源で出来ることまで新税作ってたら、いくら税金払っても足りない。

自分も他人も社会も立ち行かなくなる。


現状、日本はとてもいい国なのに、良い状態とは言えなくなってきている。

交通を守ることが良心であれば、正しいことを求めたり、負担を増やすことに懸念を感じるのも、社会に対しての良心である。


それに、もし滋賀県が交通税を容認したら宿泊税同様に全国に広がるはずなので、滋賀県民の私たちは交通税廃案に賛成するのか、反対するのか、様々な視点でしっかり考えていく必要がある。



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